俺の独り言

アクセスカウンタ

zoom RSS 小説版『機動戦士Zガンダム』を読みました (余談 その5)

<<   作成日時 : 2017/09/23 00:09   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

9月23日

(5)ダカールの日(後編)

シャアの父親であるジオン・ダイクンは、
スペースノイドの自治権獲得を目指して、
演説や論文等をとおして、色々と説いてきたと思われる。

例えば、ジオン・ダイクンに言わせると、宇宙開発とは、
人類がもつ本来の自然と同居する動物としての本能がもたらした
必然の結果であるらしい。

文明の発展が、人に自然を忘れさせ、
やたらと、個人の主張や自分の自意識を振りかざすようになっていた。

文明の発展が、人に、その暮らしを保障することのみに、
興味と価値を見出しさせすぎた。
これが地球の環境の破壊に繋がる原因となった。

だが、人は、決して自然を忘れるまで堕落していなかった。
人には、人を生み出した巨大な存在である自然に対さなければ、
存続し得ないと思う本能があった。

その本能が人に宇宙開発に向かわせた。

宇宙という過酷な環境が、
人に自然に対して、動物に近い謙虚さをもつことを要求させた。

これが、宇宙開発の意味であると

想像になるが、他にも、ジオン・ダイクンはスペースノイド達に色々と
説いていると思うが、その言葉には、

宇宙で自然に対する謙虚さをもって生活しようとするスペースノイド達は、
決して棄民などではない。
アースノイドに頭を下げなければいけない存在ではない。

アースノイドと同じように、
スペースノイドも主権をもって、
対等に付き合っていける存在であるという
メッセージがこめられているのだと思う。

デギン・ザビにジオン・ダイクンのしてきたことは、
所詮は、民間レベルの政治運動と評されたにせよ、

ジオン・ダイクンは、ジオン共和国を作り、
初代首相にまでもなった。 また、ジオン・ダイクンの行動や発言は、
多くのスペースノイド達の支持を得たと思う。

しかし、ジオン・ダイクンは、
武力を背景に発言や行動しているわけではなかった。

武力ではなく、
外交でスペースノイドの自治権を獲得しようとしたが、
結局は連邦政府を動かすことはできなかった。



宇宙世紀0087年
かつての父親と同じく
シャア・アズナブルが、ダカールで大衆に向けて演説をした。

しかし、ジオン・ダイクンと違い、
必要最低限のルールは守ったにせよ、

武力を背景に、議会に根回しをして、
シャアは演説をした。

武力を背景に、報道関係を操作して、
ティターンズの部隊に、牽制攻撃をしかけることで、
大衆に、とてもわかりやすい形で、
ティターンズの非もあばいた。

シャアのダカールでの演説は、
かつての父親を大きく上回る効果はあった。

だが、シャア自身は、満足していなかった。
それどころか不満と苛立ちがあった。

演説終了後、シャアは道化だと
アムロ、ハヤト、カミーユに、もらしていた。


画像

〔↑メタス(※1)

(※1)Z計画における可変モビルスーツ開発のために試作された機体
加速と運動性は問題なかったが、機体そのものが脆弱である。
ちなみに、小説版「機動戦士Zガンダム」では、
ティターンズの可変モビルスーツに、対抗する為に、
可変の機能を重視して設計されて、急遽
実戦で投入されたとなっている。


カミーユには、なぜシャアがそんなことを言う理由が
わからなかったので、その理由を聞きたかったが、
人には、人の主義があり、
それを他人が干渉できないからと思い、
理由を聞くのをやめた。

アムロとハヤトは、
シャアがそんなことを言う理由は、
想像はついていたと思う。

シャアは戦士であって、政治家ではない。
また、演説前に、アムロにもらしていた様に、
大衆というものを、少なくとも好意的には、
全くみていない。

情勢をエゥーゴに有利に推し進める為に、大衆の支持が必要だったのだが、
その大衆の支持を得る為に、道化みたいなことをしなければならない。

また、エゥーゴから大衆の支持が、はなれない様にする為に、
大衆の期待という名の欲望を
かなえる為の道具でもなければならない。


シャアの様な根っからの戦士からすれば、
不満や苛立ちを覚えるのも当然といえば当然なのかもしれない。

アムロは、シャアに対して聞いておくよと言うだけだった。
演説前の様な慰めや励ましなどを言ったところで、
シャアの神経を逆撫でするだけだと思っていたのかもしれない。

また、色々と不満はあるだろうけど、
シャアも、いずれは、エゥーゴの指導者に変わっていくものだと
信じていたのかもしれない。 
だからこそ、余計なことは言わないでおこうと思っていたのかもしれない。


ハヤトは、同じ組織の人間として、演説をしてくれたシャアに、
労いの意味も込めて、慰めの言葉を言わずにはいられなかったのかもしれない。

「いいじゃないですか、歴史は、いつも人身御供を要求するのですから」と

指導者や英雄なんて立場は、
色々と不満はあって、きついと思うでしょうけど、
いつも大衆なんてものは、
自分達の期待や要求に応えてくれる人身御供として、
つまりは、大衆の道具として、英雄を要求するものですから

それに、今回は、何はともあれ、その要求に、応えたおかげで、
情勢をエゥーゴに、大幅に有利に進めることができていいじゃないですかと

シャアを慰めるつもりだったのだと思う。

だが、このハヤトの言葉は、
シャアには、慰めどころか苛立ちでしかなかった。

自分の家系であるダイクンの家は、人身御供の家系だとは
認めたくないものだと

シャアの父親であるジオン・ダイクンはスペースノイドのために、
スペースノイドの自治権を獲得しようとした。

だが、ザビ家に暗殺されて、
その名や理念等が、ザビ家の独裁の為の道具として、
ザビ家に、いい様に利用されてしまった。

また、ジオン・ダイクンを支持していたと思われる大衆である

ジオン共和国の人々も、
自分の望みをかなえる道具として、ジオン・ダイクンではなく、
ザビ家を支持していた。

ジオン・ダイクンの
革命とまで称賛された行動は、
結局は、ザビ家や大衆に、呑み込まれてしまった。

シャアは、そんな父親の二の舞にならないという決意をこめて、
自分の家系を人身御供の家系だとは認めたくないと言ったのかもしれない。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
小説版『機動戦士Zガンダム』を読みました (余談 その5) 俺の独り言/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる