『ルイージに歴史あり 外伝』その7

7月21日

第3章 〔スーパーマリオランド編〕

(2)宇宙催眠の副作用(中編)

俺の軍人としての生活は、おせじにも、
とても有意義で充実したものではなかった。

入隊後の訓練は、
俺からすれば、まさに過酷の一言に尽きた。
とにかく、連携して行動することを求められた。
訓練で、失敗すれば、連帯責任として、
腕立て伏せやスクワットをやらされた

軍が教えてくれる薫陶と称するものは、
俺には、軍に仕える為の駒であること
敵は敵として、すみやかに倒すことを
強要するものにしか感じられなかった。

たびたび、輸送・補給部隊の一員として
戦争に参加した。

最前線にたつわけでもないので、とりあえず、
命を落とす可能性は低いにせよ、
突撃部隊からの嫌がらせと
いさかいは、絶えなかった。

ある日、俺は、ついに、たまりかねて
突撃部隊の司令官、支配者の一族の御曹子に意見した。


「突撃部隊は、輸送・補給部隊を見下します。
輸送・補給部隊の一兵卒が言うには、
おこがましいことは承知のうえで申し上げます。

貴方たちが使う戦闘ロボのエネルギーや武器は、
俺達が補給しているからこそ、戦い続けることができます

さらに、不敬を承知の上で、極論を言ってしまいますと、
突撃部隊は、攻撃さえしていればいいということになります。
なので、輸送・補給部隊への嫌がらせを止めるように
していただきたいのです。」

だが、俺は、この司令官である御曹子を
理解していなかった。

彼も、所詮は、上流の階級の人間である。

下流の階級の人間に意見されること自体が
彼の嫌悪になるのだろう。

俺は、思わずノックアウトでもしてしまうぐらい
ぶん殴られてしまった。

しかも、
後日、とある戦いで、
物資を輸送後、敵の攻撃をうけて
基地に引き上げることもできていないのに、
俺の部隊もろとも、
御曹子は敵の部隊に攻撃を仕掛けたのである。

幸い、俺の部隊は、何とか事なきを得たが、
一歩間違えれば、確実に命を落としていた。

階級の違いなど関係ない
相手がだれであろうと、

こんなマネまでされて、
俺は我慢ができるはずがなかった。

何とか一矢を報いたいと思った。

幸いにもと言うべきか
御曹子は、女癖がいささか悪かった。
つまり、スキャンダルには、事欠かなかった。

どうにか、俺は、相手の女関係の
スキャンダルを写真に撮り、
新聞社に写真と共にリークした。

御曹子は、マスコミに、多少は叩かれた。

この頃から、突撃部隊と輸送・補給部隊との
いさかいは、一旦落ち着いた。

俺は、故郷では並ぶものが、ほとんどないと
評される程の美人の軍のオペレーターと
仲良くなり、親密になった。

彼女は、明るく、おしとやかで、優しかった。

軍人以外にいきることができぬ様に
半ば決定づけられてしまっている
俺にとって、彼女はオアシスであり、
彼女に恋心を抱いていた。

だが、この恋は、俺にとっては
最悪の形で終わる事になった。


ある日、彼女は、
俺に、彼女のマンションに、
夕食を食べないかと招待した。

当時の俺に、断る理由は、あろうはずもなかった

部屋に案内されて、
ドキドキの状態だった俺だが、
わずか5分で、
ある意味、全く予想外の人物が、あらわれたことで、
そのドキドキは、消え去った。

何と、御曹司だった。

御曹司は、いきなり殴りかかってきた。
予想外の人物の登場に混乱しているうえに、
相手は、格闘技も上手いのである。

あっという間に、俺は、ノックアウトされた。
気を失う前に、彼女が、さも事務的に冷静に
軍隊に連絡をするのが聞こえた。

体中の痛みで、目が覚めると、
俺は軍の営倉内にいた。

俺は、軍のオペレーターに下心を起こしたので、
よからぬことをしようとしていたので、
たまたま彼女のマンションに通りかかった御曹司が
そんな俺を成敗して、俺を営倉に入れられたと
突撃部隊員から教えられた。

しかも、突撃部隊員は、
本来なら、警察に突き出してもいいが、
御曹司の情けある取り計らいにより、
俺を警察に突き出さなかったのだそうだ。

最初は、全くわけのわからない事を
言われて数分ほど呆然としてしまったが、

過去の彼女の言動の記憶をたどるうちに、
俺は、見据えたくない事の真相が
わかってしまった。

全ては、俺にリークされたことへ対する
あの御曹司の報復だった。

彼女が、俺に近づいたのも、
大方、自分の出世の為なのだろうが、
御曹司の差し金だったのだ。
つまり、彼女も、御曹司とグルだった。

無論、たまたま
通りかかったはずなどない。

また、警察に突き出さなかったのも、
俺の口から、リークした件で、
余計な事をもらされて、最高権力者の一族の恥を
いたずらに、ひろめたくもなかったのだ。

俺は、思わず倒れそうになった。
思わず、泣き出しそうになったが、
突撃部隊員がいるので、どうにかこらえた。

数日後に、俺への軍法会議が行われることを
告げて、突撃部隊員は去った。

一人残された俺は、頭をかかえて座り込んだ。
怒り、悲しみ、苦しみが、わきでて止まらなかった。
同時に涙がとまらなかった。

しばらく涙を流し続けた。
涙を流し続ける内に、怒りや悲しみ、苦しみが
自分の今後について思考ができる程に落ち着いてきた。

あの隊員が言った様に、俺には、軍法会議がまっている。
だが、最高権力者の一族が関係する場合、
その軍法会議が、まともに機能しないぐらいのことは
わかる。 

任期終了まで、大した日数でもないので、
除隊されることはないと思うが、
おそらく、俺の言い分など、一切聞いてもらえず、
減給処分と降格処分をうけることだろう。

そうなれば、低い地位で、薄給で、
ちょっと意見をすれば、
危険極まりない嫌がらせをうけてしまって、
他の職業に転職もできぬまま、
やりたくもない仕事を続けねばならない状態に陥るだろう。

冗談ではなかった。
そんな思いまでして、なぜ軍人でいなければならない
軍人としてあんな司令官に仕えねばならない。

そんなばかばかしいことなどできない。

俺は、軍を脱走した。

軍を脱走すること自体は、容易かった。
突撃部隊の営倉は、扉のセキュリティそのものが
とても甘かった。 

ちょっとした技術があれば、
簡単に扉は開いた。

営倉のある基地から、外の様子をみると
時刻は、すっかり深夜になっていた。

営倉がある基地についても、
任務で何度かきたことがあるので、
自分がよく知る庭も同じだった。

誰にも、みつからずに
すぐに基地から脱出できた。

そのまま、俺は、宇宙船のある港へ向かった。

論理的な考えというより
衝動に近かったのだろう

とにかく
こんな故郷の惑星から、離れたかった。

港には、戦争で勝ち取った
かつて任務で行ったことがある惑星行きの
宇宙船が停泊してあった。

俺は、その宇宙船に乗り込んだ
俗に言う密航だった。

基地を脱出する際に、持っていたお金を
持ちだすことはできたとはいえ、
半ば、着の身着のままの密航だった。
3週間程、色々な街を
あてもなくさまよった。

その後、
安いホテルに泊まった。

ホテルに泊まるまでの間、
ろくに食事など摂らなかった。 睡眠もとれなかった。
そのせいで、げっそりと痩せてしまった。

画像



主な理由は、
怒りと悲しみがこもった
ある疑問が消えなかったからだ。

「俺の人生とは何なのだろうか?」

あんな故郷の下流の階級に生まれ、
両親から冷遇されながらも、
何とか、ぐれて犯罪に走ることなく、
ロボットの制作に携わりたいという夢をもって
軍隊に入隊するという条件を呑んでまで
大学まで進学した。

大学を卒業して、軍隊に入隊することになっても、
軍隊にも、ロボットの開発部門があるのである。
俺は、大学でロボット工学を学んだのだ。

それならば、その開発部門の末席にでも
おいてもらってもいいはずなのに、
軍隊でも、軟弱者の集団と揶揄される
輸送・補給部隊に配属になった。

さらに、俺個人が
何かスゲェ嫌がらせをしたわけではないのに、
あの突撃部隊の連中は、
何かにつけて、からんできて、
平気で、生死にかかわる様な嫌がらせをしてきやがる。

しかも、そんな連中のおかげで、
俺は、こんな惨めな境遇におかれてしまった。


あんな連中の考え一つで、
塵芥の様に、吹き飛ばされてしまう
俺という人間は、どうしようもない存在なのか
何の価値もない弱者なのか。

翌日も、あの疑問が、頭から離れなかった。
怒りと悲しみが蓄積するばかりだった。

この感情をどうにかできぬものかと
思っていた時だった。

ふいに、何やら怒鳴り声みたいな声と
驚き慌てふためく声が聞こえた。

(警察なのか!?)
その声に思わず、俺はびくつきながらも
俺は、ドアを、ほんの少し開けてみた。

俺が泊まっている部屋の前の廊下で、
3人の人間がみえた。 2人は、姿かたちから
この惑星の人間の男女だった。

もう一人は、
どうやら、この惑星の人間ではなかったが、
なんだか10代後半の少年といっても、
差し支えのない様な感じのする異星人だった。

男がこの惑星の言葉で、えらく凄みの効いた感じで
しゃべっている。

異星人の少年も片言ながらも、
この惑星の言葉でしゃべっている。

俺は、軍隊の任務で、この惑星にも来たことがあるので、
何とか、この惑星の言葉がわかる。

2人のやりとりを聞いているうちに、
内容がおぼろげながらも、わかった。

この異星人の少年も
このホテルの宿泊客で女を、
口説いて、このホテルに
連れ込もうとしていたところ、
恋人が、それを目撃して、
この廊下まで少年達を追っかけて、
少年に怒鳴っているらしい。

男が少年の胸倉をつかんで、つるし上げた。
2人の体格差は、かなりある。
このままだと、少年は、男にコテンパンに
のされるのは確実だった。

もっとも、俺に止める義務などなかったので、
とっととドアを閉めようかと思った瞬間、

何やら、少年から妙な気配が
放たれた様な感じがした。

(これは…!?)

上手く形容できないが、
ほんの数秒だが、少年の顔に、
何らかの回路の様な模様が浮かび上がり、
その模様が光った様にみえた。

少年の顔から、その模様が消え去った瞬間、
男の表情は、まるで、感情のないロボットの様になり、
少年の胸倉からゆっくりと手を放した。

男は、でくの棒の様に、突っ立っているだけである。

(あ、あれは!?)

俺が、自分がみた光景に、思わず驚いていた。
俺と同じ光景をみていた女も呆然としていた。

少年の方をみると、
まるでしゃべるのも億劫なぐらい
疲労困憊しきっている様子だった。

何やらもう一つの足音が聞こえた。
どうやら、騒ぎを聞きつけて、
ホテルの従業員がやってきた。

俺は密航者なので、他人のもめ事などに
関わらないほうが賢明だったはずなのだが、
とっさに、部屋の扉を開けて、
従業員の前にでて、
大したことはない、もう済んだ旨を
伝えて、従業員にお金を握らせた。

女にも、とりあえず、男を連れて
この場を去った方がいいことを伝えた。

お金の効果があったのだろう
従業員は、この場からいなくなった。

女は男を連れていこうとしたが、女の細腕では、でくの棒の様に
突っ立っている男を連れて行くのは、
とても難儀していた。

俺は、女に、
タクシーを呼んで、
運転手に一緒に男を連れて行くように言った。

女は、廊下にかけている無線に所定の料金をいれて
タクシーを呼んだ。

間もなく、タクシーが来るだろう。

俺は、少年をみた。
少年は、俺をみて、何か言いたげだったが、
いまだに、まともに、
しゃべることもできないぐらい疲労困憊している。

数分後、タクシーの運転手が
やってきて、女と2人で、男を連れて行った。

その様子をみて、少年は、
何か言おうとしていた。
俺は、少年に近づいて、耳をすましたが、
言葉にはなっていない。

どうも、まだ、しゃべれるほどには、
回復していない様子である。

少年をこのままにしておいても、
仕方ないので、俺の部屋にいれた。

少年をソファに座らせて、
回復するのを待った。

待っている間、
俺が以前、軍の任務で、この惑星に来た時に
聞いた噂を思い出した。

この惑星には、妙な催眠術を使う異星人がいると

催眠術は、俺の専門外なので、
よくは知らないが、催眠術は、
相手の状態によっては、かかる場合と
かからない場合が必ずあるらしいのである。

しかも、催眠術をかけるには、
かける為の準備みたいなものが
必要であるらしいのに、

その異星人の使う催眠術は、
いかなる相手だろうが、一瞬で、
100%確実にかけられるのだという。

俺も、その噂をはじめて聞いた時は、
全く信じていなかったが、

この少年が先程使用したのが、
あの噂に聞いた妙な催眠術そのものなのだと
確信した。

確信した同時に、俺に
ある考えが、うかんでいた。

それは、この少年に、この催眠術を教えてもらい、
この催眠術で、俺の頭から離れぬ悩みと怒りと苦しみを
取り除こうと思ったからだ。

もはや、あの連中のせいで、身の去就に
何の展望もみいだせぬ。

それならば、せめて、
この悩みと怒りと苦しみだけでも
取り除いて、生きたいと思ったからだ。

思った以上に、少年は疲労困憊していたらしい。
どうにか、しゃべれるぐらいになるまでは、
数時間かかった。

少年は、俺に礼を言うと、
とっとと、立ち去ろうとしたので、
俺は、引き止めて、単刀直入に
少年が使った催眠術を教えてほしい旨を
土下座して頼んだ。

当たり前と言えば、当たり前なのだが、
いきなり、見ず知らずの異星人の他人に、
教えてくれと頼まれても、
少年は、承諾するわけがなかった。

そこで、俺は、以前、軍の上官に教えられた
この惑星のナンパの穴場を教えることを
条件に催眠術を教えてもらう事を
少年に頼んだ。

半ば、俺の賭けみたいなものだったが、
ホテルに女をナンパして連れ込むような奴だから、
この提案は効果があるのではと思ったからだ。

俺の提案は、少年には、とても魅力的だったのだろう。
少年は、俺に催眠術を教えることを快諾してくれた。

少年は、自分が使った催眠術について説明してくれた。
この妙な催眠術の名前は、宇宙催眠といった。
まさに、使い方によっては、大勢の人心を惑わしかねない
催眠術であるという。

続いて、少年は、
何故、宇宙催眠が、大勢の人心を惑わしかねない
催眠術であるかを教えてくれた。

この催眠術は、噂で聞いた通り、
いかなる相手であろうと、相手がいかなる状態であろうと、
催眠術をかけることができる。 しかも、何人でも同時に、
催眠術かけることも可能である。

しかも、宇宙催眠のかけ方は、いたって簡単である。
暗示などは必要ない、相手に向けて、
ダイレクトに催眠の念波をおくるだけ、

それだけで、
いかなる状態の相手でも催眠状態に陥るのである。

ちなみに、この宇宙催眠は、念波をおくることで
催眠をとくこともできる。

さらにいえば、この宇宙催眠の習得方法も、
いたって簡単だというのである。

俺は、宇宙催眠のすごさに驚いていたが、
あることに気付いた。

自分から教えてくれと頼んでおいて
こんな質問をするのも、おかしかったのだが、
思わず質問してしまった。

そんなすごい催眠術を
見ず知らずの俺におしえてくれてもいいのかと

少年の答えは、簡単だった。
この宇宙催眠は、
とどのつまり、悪用することなどできないので、
軽い気持ちで教えることになっても大丈夫である。

なぜなら、宇宙催眠には、その長所以上に、
短所があるのだからと

少年は、その短所を教えてくれた。

先程、少年が使用していたことで、
何となく、予想はついていたが、
宇宙催眠は、一度使うと、
必ず、肉体に疲労が発生する。

尚、疲労の度合いは、ランダムになっていて、
下手をすれば、多大な疲労で、そのまま昏倒する場合もある。

言い換えれば、使う時期と場所の見極めが、
非常に難しいので、めったやたらと使用はできないのである。

それでも、宇宙催眠の悪用が過ぎると、
宇宙催眠の製造者より制裁をくらわされるらしい。

制裁という言葉に、思わず気後れしそうになったが、
この催眠術をつかわずして、俺の憤りと苦しみを
取り除く術はないのだ。

後にはひかないつもりである。
早速、宇宙催眠を教えてほしいと俺は少年に頼んだ。

少年は、うなずくと、
懐から何やらケースを取り出した。

ケースの大きさは、
大きめの筆箱ぐらいの大きさである。
少年は、ケースを開けた。

(何だ、これ?)
ケースには、一辺が1cmにも満たない正方形で
何かの機械の回路を思わせる様なチップが8個と

体積が、3立方センチメートルにも満たない
超小型のバッテリーみたいなものが、
8個はいっている。

少年は、チップと超小型バッテリーを1個ずつとりだし、
説明してくれた。

少年の説明をまとめると、

このチップの名前は、エナジーサーキット
超小型バッテリーは、エナジーチャージャーというらしい。

宇宙催眠というのは、
このエナジーサーキットを体内に取り込むだけで
使えるのだという。

尚、取り込むといっても、その方法はいたって簡単である。
要は、このエナジーサーキットを飲みこむだけでいいのである。

宇宙催眠とは、このエナジーサーキットを
体内に取り込んだ者を媒体として、
このエナジーサーキットから作りだされる
催眠エネルギーの念波を
相手に叩き込むのである。

また、悪用を防ぐ意味もあるのだろう
宇宙催眠使用後に起きる肉体の疲労は
このエナジーサーキットに起きる急激な制御が
原因である。

但し、このエナジーサーキットには、
年に一回は、エネルギーの供給が必要である。
そのエネルギーの供給をするのが、
このエナジーチャージャーである。

このエナジーチャージャーを、体の
どの部分でもいいから、
ふれさせるだけでよいのである。

尚、エネルギーの供給をしないと、
宇宙催眠は使えず、相手にかけていた
催眠も自動的にとけてしまうのである。

少年は、一通りの説明をしてくれた後、
チップを俺に渡した。

俺は迷わず、エナジーサーキットを飲みこんだ。
次の瞬間、俺の体内で、
何やら、強烈な力の電流が走った。

画像


強烈な力の電流が走った後、
感覚的にだが、俺に、宇宙催眠の力が
やどったという確信があった。

少年は、俺にエナジーチャージャーを3個
何かの管の様な形をした専用のケースにいれてくれた。
エナジーチャージャーの寿命は、地球人の平均寿命の
10数倍はあるので、俺には、1個だけでも充分だが、
予備として、2個つけてくれるとのことだ。

さらに、俺の肉体にとりこんだ
エナジーサーキットは、よほどのことがない限り、
故障や消滅する様なことはないが、
エナジーサーキットも2個、
予備として、手のひらサイズの立方体のケースにいれて
つけてくれた。

そのうえ、少年は、その宇宙催眠の使用方法及び
注意事項のデータをまとめたカードを渡してくれた。
カードの規格は、ごく一般的な規格で、
そこいらにある端末にでも、差し込めば
閲覧はできるものである。

俺は、少年から2つのケースと
カードを受け取ると、感謝の言葉を述べた。

約束通り、俺は、少年に
この惑星のナンパの穴場を教えた後、
俺は、ホテルを後にした。

じっくりと宇宙催眠の使用方法を
学びたかったからだ。

俺は、人口が少ない
別の惑星に密航することにした。
密航の前に、安物の端末を購入した。

宇宙船の中で、
カードを端末に差し込んで、
まずは、宇宙催眠の注意事項を読んだ。

ある一つの注意事項を読んで、
俺は愕然とした。

(この宇宙催眠は、
自分自身にかけることはできないだと!?)

俺が宇宙催眠を欲した理由は、
俺の苦悩、苦痛、屈辱、怒り、悲しみを
取り除きたいからなのに、それができないのだ。

俺は、数分間、天井を仰ぎみた後、
腕組みをした。

あれこれと考えてみることにした。

3時間程、あれこれと考えた後、俺は決意した。

宇宙催眠の使用の為の練習をした後、
自分の故郷の軍隊のロボットの設計を担っている
博士の研究所に行こう

軍隊入隊後、一度も、軍のロボットの設計の現場すら
みたことがないので、研究所のロボットの
設計の現場をみてみたい。

それをみた後、どこか遠い
超がつくほど物価が安い田舎の惑星にでも
移住しようと思った。

だが、この当時の俺は知る由もなかった。
この考えが、俺の人生を大きく変えるだけでなく、
後の俺の愛機となる2種類の
戦闘ロボ、パゴスとネオ・パゴスとの出会いとなることを

-(3)宇宙催眠の副作用(後編)へ続く-

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