小説版『機動戦士ガンダムZZ』を読みました その11

7月23日

(11)ヤザン・ゲーブル(後編)

ガンダムチームを迎撃する為に、ロンメル隊は出撃した。
ロンメル隊には、ヤザン達も同行した。

出撃の前に、デザート・ロンメルは、
ヤザン達に、手助けは、無用だと言った。

ヤザンにも言われた様に、
ロンメル隊の実力をネオ・ジオン軍にみせなければならないからだ。

ジオンの同志が戦うのに、自分が手助けしないことは、我慢できないのだろう。
マシュマーは反対したが、ヤザンとゲモンは、ごもっともだと
デザート・ロンメルの提案をすんなりと受け入れた。

結果的に、ロンメル隊とガンダムチームの戦いを、観戦することになった
ヤザン、ゲモン、マシュマー

百戦錬磨の戦士であるヤザンと
ネオ・ジオン軍の熱血青年であるマシュマー

ロンメル隊とガンダムチームの戦いに対する彼等の感想は、
大きく異なっていた。

ヤザンは、観戦する前から、ロンメル隊のMSをみて
半ば確信していたのだろう。
どうせロンメル隊では、ガンダムチームには勝てないと

理由は、簡単だった。

勝負は気合いだけでは勝てない。 
マシーンの性能、パイロットの技量、絶対に勝つという執念
これら3つの要素が、合わさってこそ、勝てるからだ。


つまり、ロンメル隊は、気合いと執念はあるだろうが、
砂漠のまんなかで、8年も実戦から離れていた。
いくら整備されているとはいえ、
MSも旧型であることにかわりはないからだと
ヤザンは考えていたのかもしれない。

そんなヤザンの冷静な分析に対して、
マシュマーは、勝敗とは時の運だ。 ロンメル隊のもつ
歳月の重さに賭けてみたいと

ロンメル隊は、8年間も、砂漠のまんなかにいただけではない。

連邦軍に降ることもせずに、
ひとえに、ジオン公国の復興を願って
8年間も、砂漠の過酷な環境に耐え抜いてきた。

その歳月によって培われた
精神力ならガンダムチームにも勝てるかもしれないという思いが
マシュマーにはあったのかもしれない。

マシュマーの考えに対して、ヤザンは言った。
あいかわらず精神主義が好きだなと

ロンメル隊とガンダムチームの戦いがはじまった。

巧みな連携攻撃と
砂漠の地形と砂塵を大いに利用して、
乱戦ながらも、ガンダムチームに優勢に戦いをしかけるロンメル隊

ロンメル隊の戦いぶりに、マシュマーは、思わず息を呑む。

だが、ヤザンの分析は違った。

確かに、ロンメル隊が優勢のようにみえるが、
それは、砂漠の戦いに不慣れなガンダムチームが、
砂漠の戦いに慣れているロンメル隊のペースに
巻き込まれているだけだからだ。

ヤザンの分析通りというべきなのか

不利な状況に追い込まれるガンダムチームだったが、
可変MSの飛行能力と最新のMSのジャンプ力を活かして、
ロンメル隊を空から攻撃しはじめたのである。

飛行能力もなく、最新のMSに比べジャンプ力の低い
そのうえ、空からでは、ロンメル隊のMSの位置は
ガンダムチームには、丸見えなので、砂塵を利用して
乱戦にもちこむこともできない。

ガンダムチームの攻撃に、
ロンメル隊の旧型のMSは、次々と撃破されていく

もはや、ガンダムチームの勝利は決定的だった。

だが、例え滅ぶことになろうとも、
騎士として美徳を貫き通したいと思ったのか

そんな状況下で、マシュマーは、ヤザンが止める間もなく
何とゲゼで加勢する。


画像

〔↑ゲゼ 砂漠戦迷彩仕様(※1)

(※1)マシュマーのゲゼは、
ハマーンの薔薇を象徴する赤い色の装甲だが、
砂漠戦迷彩仕様に塗り替えられている。 
ハマーンの薔薇の象徴する色を塗り替えるのだから、
マシュマーが、自分からすすんで塗り替えるわけが
なかったのは、言うまでもないが、
砂漠では、赤い色は目立ちすぎるという
デザート・ロンメルの意見に、従わざるを得なかった。

ちなみに、このイラストの砂漠戦迷彩については、
イメージがよくわかりませんでしたので、
「GUNDAM WEAPONS」を参考に塗りました。 
ちなみに、イラストを描いてからわかったことなのですが、
ゲゼのデザインが多少違ったものになってしまいました


マシュマーが加勢したところで、
逆転する様な戦況ではないことは、
十二分に承知していたはずなのだが、ヤザンも加勢した。

Zガンダムの攻撃の前に、デザート・ロンメル、マシュマーが散った。

ヤザンも、ゲゼで闘いを挑むが、Zガンダムのビームライフルに
ゲゼを大破させられてしまう。

砂漠の戦いはガンダムチームの勝利におわった。

ゲゼを大破させられたが、ヤザンは、幸いにも脱出することができた。

砂漠での戦いが終了後、
ヤザンは、ゲモンと共に、
戦死したマシュマーやロンメル隊の墓をたてることにした。

ヤザンは、シロッコ同様、血の気が多く、計算高い。
だからこそ、シロッコと妙にウマが合った。

しかし、シロッコの様に、
決して他者を認めないことはなかった。

また、シロッコの様に、
情というものを決して否定しているわけでもなかったと思う。

自分が認めた他者には、ヤザンなりの礼儀をつくした。

グリプス戦役では、自分を嫌わずに、使ってくれる
ガディ・キンゼーには、感謝の言葉を述べていた。

マシュマーとは、何かと衝突はしていたと思うが、

マシュマーも打倒ガンダム、打倒アーガマに燃えていた。
同じ目的をもつ戦士として、マシュマーを認めていたと思う。

だからこそ、マシュマーが無謀な加勢をしたときは、
戦況は圧倒的に不利だと頭ではわかっていたが、
ヤザンも加勢したのだと思う。

ロンメル隊のことを、時代錯誤の能天気な連中だと思ってはいても、
結果的には、ロンメル隊も、打倒ガンダム、打倒アーガマの為に、戦った。
そう意味では、同じ戦士達として、ロンメル隊を認めていたのかもしれない。

自分が認めた戦士達の墓をたてることが、
ヤザンなりの最大限の礼儀なのだと思われる。


ティターンズの野獣と怖れられたヤザンは、
この戦いの後、重力の井戸の底で、その牙を休めることにした。
地球の重力の心地よさが、ヤザンに、戦いすぎたことを
気づかせたのかもしれない。


-小説版『機動戦士ガンダムZZ』を読みました 完-

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