小説版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』を読みました その6

10月12日

(6)メスタ・メスア

メスタ・メスア(※1)
ニュータイプ研究所の所長であり、
ネオ・ジオン軍の将校でもある。

また、冷静沈着なキャリアウーマンであり、
ネオ・ジオン軍の総帥であるシャアと
関係を持っている女性でもある。

(※1)覚えている限りになるが、
メスタ・メスア以外にも、『機動戦士ガンダム』の世界では、
名字と名前が一文字違い
あるいは、名字と名前が似た様な発音の
キャラクターが何人かでてきた。

例えば、宇宙世紀では、
ホワイトベースのクルーから
紆余曲折を経てサナリィの幹部になったジョブ・ジョン
ハマーンが率いたネオ・ジオン軍のラカン・ダカラン
シュラク隊のジュンコ・ジェンコ


小説によると(憶測もはいるが、)
メスタの出身はわからないが、
それなりの地位のある家庭で育っていたらしい。

しかし、地球連邦政府に両親が、
ザビ家派の嫌疑をかけられて、小さな島一号タイプの
コロニーに追いやられ、隕石探査収拾業務に廻された
父親は、その仕事で命を落とした。

残されたメスタと母親は、
辺境のコロニーに追いやられたまま、
泣く事しかできない生活をおくっていたらしい。

グリプス戦役後なのか、詳しい時期はわからないが、
シャアが艦隊の整備をはじめた頃、
ニュータイプ研究所のスタッフだったメスタは、
シャアと出会った。

女の勘なのか
シャアが、本能的に家庭を求めていることを
感じとったメスタは、シャアに興味をもった。

シャアもまた、そんなメスタに興味をもった。

それから
2人の関係は、男女の深い仲に発展、
メスタは、シャアの組織作りを手伝うようになった。

その手伝いで、本人も驚く程、
メスタは頭角を現した。

シャアもメスタの実務的な才能を認め、
個人的な秘書から、人事の裁量権の一部、
経理の管理を任せるほどだった。

さらに、シャアは、メスタに強化人間の育成も
任せようと思っていたらしく
シャアはメスタに強化人間プランを話していた(※2)

もともと父親が隕石探査収拾業務で
事故死したこともあってか
メスタは、そのプランに興味を持ち、

ニュータイプ研究所の所長として
強化人間の育成に携わっていった。

(※2)シャアがメスタに強化人間プランを
話していた時期が、いつ頃なのかは、
小説には書かれていないので、わからないが

シャアも、かつてはアムロと共に、育て見守ってきた
カミーユと強化人間フォウ・ムラサメとの結末を
知っていたはずである。

それでも、大した抵抗感もなく、
強化人間を使用するのは、
人類全体のニュータイプ化をめざすのならば、
止むを得ないとでも思っていたのだろうか


グラーブは、クェスに、
「メスタはシャアと寝てニュータイプ研究所の所長の地位を
手に入れた様な女だ」と言ってはいたが、

メスタは、シャアに、その実務的な才能を愛され認められて、
様々な仕事を任されて、ニュータイプ研究所の所長の地位を
手に入れた(ついでに言えば、シャアの職権乱用だが、
妾宅として家一軒を使わせてもらっていた)


シャアは、メスタを愛していたかどうかはわからないが、

メスタはシャアを愛していた。
また、父親の事故死が、全く無関係でないと思うが、
メスタは、ネイ・ジオン軍で、頭角を現すにつれて、
シャアとの家庭的で平穏な生活を渇望していった。

また、愛する女の心情なのか
自分が強化人間として育てたグラーブが、
サイコ・ドーガ放棄の件でシャアに「機体のデータよりも
強化に金がかかっているお前を死なすわけにはいかなかった」と
答えられても、(主力MSを放棄したのだから当然なのだが)
納得できず、食い下がるグラーブを我慢できずに、その頬をぶった

メスタは、側近の中では、誰よりも
シャアがパイロットではなく、
ネオ・ジオン総帥でいて欲しかったと思う。

だからこそ、シャアに
「あなたは、ネオ・ジオンの最高指揮官だから
今回の様な仕事(アクシズ奪取の為の秘密交渉)をしてもらう」と
言っていたと思われる。

画像

〔↑メスタ・メスアとナナイ・ミゲル(※3)

(※3)今回のメスタ・メスアのイラストは、
詳細が分からない部分があったので、ナナイ・ミゲルの
キャラクターのデザインをアレンジする様な感じで
描いています。


メスタはシャアを愛していた。
愛してはいたが、

(自分がやたらと代償を求める様なガツガツした女だと
思われるのが嫌だからか

女性としてのプライドの為なのかどうかはわからないが)

あからさまに、過去の女を忘れて、
自分を愛してほしいと求める様な
言動をとることができなかった。

メスタは、ネオ・ジオン軍の中では、
少なくともクェスやグラーブ、
側近の政治家であるホルストやカイザスよりも
シャアという人間を知っていた。

その知っていた内容の中には、
ララァ・スンのことも含まれていて、
シャアとララァの関係を
よく知っていた。

グラーブは、シャアはララァをアムロにとられたから、
今回の戦いをはじめたとクェスに言っていた。

メスタも同じようなことを思ってはいたが
シャアに面と向かって、そのことを聞けなかった。

また、シャアの前で、ララァ・スンの名前をだすことは
決してしなかった。

シャアがクェスに接する様子をみて、

シャアがジオン・ダイクンの名前を受け継ぎ、
地球寒冷化作戦を決行する覚悟をしても、その重責ゆえに
ララァと似た様な年齢のクェスに逃げている様に
メスタにはみえた。

つまり、シャアがクェスにララァの面影をみている

メスタは、そんなことを口にすること、
いや、思うこと自体、嫌だった。

メスタは、シャアのことを愛して、
彼女なりに理解していたが、

サイコ・ドーガを放棄したシャアの真意が理解できなかった。

サイコ・ドーガを放棄することは、
敵であるアムロにサイコ・ドーガの性能を
むざむざ、くれてやることにほかならないからだ。

シャアとしては、地球寒冷化をかけて、
アムロと対等の性能をもつMS同士で戦い勝ってみせる為に、
サイコ・ドーガの性能をアムロにくれてやった。

ニュータイプがニュータイプとして
生きていける世界を作ることをめざした
男として、ニュータイプとしての
プライドと意地の為に、アムロに勝ちたい
いや、アムロに勝たねばならなかったである。

その為には、敵が自分よりも
格段に劣るMSに乗っているのでは意味がない。

だが、メスタには、理解できなかった(※4)
そんな男の意地で、主力級のMSを放棄するとは
思うことはできなかった。

(※4)シャアが一度目のアクシズ攻防戦の際、
戦う相手が、連邦軍の中でも特別な部隊である
ロンド・ベルだと思うと、血が騒いだ。 
この思いは、メスタに伝えたところで
理解してもらえないだろうともシャアは、思っていた。


メスタには、地球寒冷化という悪行への贖罪として、
シャアがアムロに討たれようとしている様にしかみえなかった。

アクシズ攻防戦において、シャアが出撃をしようとする際、
メスタは、シャアにそのことを問う。

問わずにはいられなかった。
シャアがはっきりとサイコ・ドーガの性能を
アムロにくれてやったと言ったのだから尚更である。

愛する者が贖罪の為に、死のうとしている。
メスタとしては、冷静さを失い、泣かずにはいられなかった。

シャアとしては、メスタに、
自分の男としての、ニュータイプとしての意地が
理解してもらえないことは、わかっていた。

メスタが、自分との
平穏な生活を渇望していること(※5)
自分に命を落とす危険性の高い最前線を戦う

パイロットでなく
総帥でいてほしいことも感じとっていたと思われる。

(※5)アクシズ攻防戦の前日、妾宅であるメスタの家に向かう際、
メスタに犬ぐらい飼わせてやってもいいとシャアは思っていた。
平穏な生活を渇望するメスタに応えてやろうと思っていたと思うが、
やっぱり、その思いは、単純に、メスタに、
今後も効率よく働いてもらう為だけだったのだろうか


シャアは、アムロとの決着をつける。 
その際に、余計なノイズをまぜたくなかったのだろうか。

シャアは、メスタが望んでいる通りの答えをだした。
自分の贖罪は、アムロに討たれることではなく、
人類全体を一挙にニュータイプすることである。

でも、男には、馬鹿でつまらない意地がある。
その意地をとおして、アムロとの決着をつければ、
シャアは、そんな馬鹿な自分と決別すると

だが、激しくうなずく程、望みどおりの答えだとしても
メスタは悲しそうな目をシャアにむける

そんなメスタに対して、シャアはダメ押しをする。
心底、世界を手に入れたいと欲望するのも男だと
自分がいなければアクシズを地球に落とすことはできないと

そんなシャアの言葉に、メスタは涙を溢れさせながら

そうでなければ、自分の男ではない
優しさだけでは、男でない(※6)と言って、
シャアの出撃を見送った

(※6)メスタは、アムロのことを
優しさが武器だと勘違いしている男だと評していた。

この「優しさ」とは、
単純に、思いやりとか親切といった意味だけではなく、
私情等の「情」だけで動くことを意味しているのだろうか。

それならば、メスタは、男いうものは、「情」だけでなく、
大義の為に動くべきだと思っているのだろうか。

メスタが、優しいだけが男ではないと思うのも、
父親が隕石探査収拾業務で事故死したことが、
関係しているのだろうか


見送るメスタは、
当然、シャアの帰還を願っていたと思うが、

シャアから望み通りの答えが聞けて、シャアが総帥として
生きてくれる。 よかったとも思っていたのだろうか。

それとも、結局は、シャアの言葉に負けて、
シャアの言葉に、激しくうなずいたものの、

シャアをパイロットとして見送ってしまったとも
思っていたのだろうか

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