『燃えよペン』について(後編)

11月24日

サブタイトル: 『祝 ブログをはじめて11周年』その6

前回の記事、『燃えよペン』(前編)についての
続きである。

「超」がつく程の熱血漫画家で、漫画家という職業に、
不器用すぎるぐらい忠実である炎尾 燃
しかし、炎尾 燃は、超人でもなければ、サイボーグでもない。 
感情のある普通の人間である。 

それ故に、弱い部分もある。
また、ごねることもあれば、欲望もある。  

そのことがわかるエピソードを3つほど紹介する。

(1)女性の編集に甘えられ、連載を打ち切ることが出来なかった

ある時期、月刊連載を6本も持つことになった
炎尾 燃

月刊連載が6本、
当然、仕事量も、それ相応に、大変である。

何せ、その仕事量たるや、
「この仕事量を続ければ、いずれ
自分のスタジオの誰かが命を落とす」と、
炎尾 燃に思わせるほどであった。

それを避けるためにも、
せめて月刊連載1本を終わらせる必要があった。

だが、いざ、その連載の原稿を渡して、
連載終了の相談をしようとした矢先、
担当が倒れた。 

代わりの担当が、原稿の受け取り場所へやってきた。

その担当は、炎尾 燃の好みのタイプに、
ぴったりとあてはまる
女性の編集担当だった。

炎尾 燃は、この女性の担当が、
連載を終わらせないために、出版社がはなった
くノ一だとわかっていたが、

結局、その女性の編集に、涙を流され、甘えられた為、
その連載を続けることになった。

「超」がつく程の熱血漫画家も、
一人の人間であり男であったということだと思われる。

(2)好きなアイドルに、会わせてくれなければ、描かない

ある日、一人のアイドルを好きになった炎尾 燃

自分の漫画の為に、
そのアイドルのキャラクターを出したいと思い、

そのアイドルをもとにしたキャラクターを作り出した。

ある意味、それが引き金となったのだと思う。

担当の編集者に、そのアイドルの写真集を
漫画の為の資料を称して購入させた。

仕事場に、そのアイドルのCD等を並べまくった。

だが、徐々に漫画の為という動機に、
欲望が混じり始めると、

仕事場やプライベートルームに、
そのアイドルのポスターを貼った。

さらに、混じり始めた欲望が、エスカレート

ついには、そのアイドルに会わせて欲しいと

会わせてくれなければ、もう漫画は描かないとまで
真剣な表情で、本気で、担当の編集に言い出した。

担当も内心では、呆れてモノが言えなかったが、
会わせなければ、炎尾 燃が本気で、描かないだろうと
いうことは感じ取っていた。

炎尾 燃が、漫画家でなければ、担当も
「会わせるなんて、できるわけがないじゃないですか」と
言えばいいだけなのだが、

バカ正直に、漫画家に、そんなことを言えば、
漫画家の勢いを殺してしまう 

そうなれば、連載にも悪影響がでることは確実、

そこで、担当は、炎尾 燃に言った。
「必ず会わせる しかし、今回は間に合わないかもしれないので、
とりあえず、今回は原稿を仕上げてほしい」と

画像


炎尾 燃は、お安い御用だと承知すると、
凄まじい勢いで、原稿を仕上げた。

原稿を渡す際、担当にアイドルの件は、どうなったかと
炎尾 燃は、たずねた。

炎尾 燃は、全く自覚してなかったと思うが
もともとが、無茶な頼みだったので、担当は、
あっさりと「やっぱり無理でした」と言った。

当然、ショックをうけた炎尾 燃

別の出版社の仕事に、悪影響が発生したことは、
言うまでもない。

だが、アイドルに会いたいという欲望が
なくなったわけではなく、
別の出版社に、会わせてもらおうと
考えていたらしい。

(3)女性アシスタントが高名な作家に出会った時の反応に怒る

自分が連載をもつ出版社の忘年会に、
アシスタント達と共に参加した炎尾 燃

その際、先輩で、とても高名な漫画家に出会った。

そこで、炎尾 燃は、その漫画家に
自分のアシスタント達と一緒に
写真を撮って欲しいと頼んだ。

その漫画家は、快諾した。

その漫画家と一緒に、写真を撮ってもらった
アシスタントの女性は、感動のあまりに、大粒の涙を流した。

漫画家以外の職業の人間ならば、その様子に、
自分の行動が、喜ばしくて、
誇らしい気分になることだろう。

しかし、熱血漫画家である炎尾 燃の反応は違った。
その表情には、怒りがあらわれていた。

なぜなら、その女性アシスタントは、
自分のファンだと言って、仕事場にきたのだが、
その際、自分と会えたと言って、
涙を流したことなどなかったからである。

さて、色々とエピソードを述べたが、
炎尾 燃は、熱血漫画家で、
仕事にも不器用すぎるぐらい忠実だが、
人間として、弱い部分がないわけではない。 

だが、そんな弱い部分も、何というか、
きちんと面白く描かれている。 
そのあたりが、この『燃えよペン』の面白さのひとつだと思う。

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