小説版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』を読みました その5

9月29日

(5)グラーブ・ガス

グラーブ・ガス
ネオ・ジオン軍のモビルスーツのパイロットである。

また、クェスやシャアを除けば、
ネオ・ジオン軍で
ファンネルを使える
ただ一人の強化人間のパイロットでもある。

実際の年齢はわからないが、
レズン・シュナイダーに「ガキ」と
言われているあたり、

おそらくは、二十歳にも満たない、
それどころか、少年とよんでも
差し支えのない年齢なのかもしれない。

小説によると、グラーブ・ガスは、
(多分、サイド4の)島一号タイプの
コロニー(※1)出身で、
一年戦争のサイド4のコロニー潰し(※2)で、
両親を亡くして以来、外宇宙で暮らしていた。

(※1)『機動戦士ガンダム MS大全集2003』によると、
直径2km前後の球型コロニーのこと、
宇宙世紀における一般的なコロニーが直径6kmであることを
考えると、スペースノイドからすれば、本当に、小さな
町みたいな感じなのかもしれない。


(※2)多分だけど、宇宙世紀0079年1月3日に勃発した
ジオン公国軍のサイド4への奇襲攻撃のことだと思われる。


その後、詳しい時期と経緯はわからないが、

ニュータイプ研究所の所長である
メスタ・メスアによって
肉体・精神を強化された強化人間となって、
ネオ・ジオン軍のパイロットとなった。

画像

〔↑グラーブ・ガスとギュネイ・ガス(※3)

(※3)今回のグラーブ・ガスのイラストは、
詳細が分からない部分があったので、ギュネイ・ガスの
キャラクターのデザインに、アレンジする様な感じで
描いています。


さて、ハマーン・カーンが率いるネオ・ジオン軍では、
エルピー・プル、プルツー、

さらに、TV版『機動戦士ガンダムZZ』では、
マシュマー・セロとキャラ・スーンといった
強化人間達が登場した。

技術の進化なのだろうか
それとも、メスタ・メスアの方針(※4)の結果なのか

(※4)小説では、メスタは、シャアに、
強化人間への強化プランの一部を語っていた。
それによると、あくまでも、心理的な摺りこみ操作を第一に、
薬物の使用は、二義的なものとしているらしい。
つまり、過度な強化による副作用をださない様にすることを
重点を置いた強化プランなのだと思われる。


同じ強化人間でも、
マシュマー達とグラーブは、どことなく違っていた

上手く言えないが、
気性が激しいという問題点があるにせよ、
あまり強化人間という感じがしないとでも言うのか
何というか、彼らに比べて、
グラーブはバランスよく強化されていると思われる。

例えば、シャアが秘密裏に、アクシズを奪取する為、
連邦政府と秘密裏に交渉を行う際、
グラーブを護衛として、連れて行った。

強化しすぎで、
監視役に監視させなければならなかった
マシュマーやキャラでは、
護衛なんて、到底できなかったと思う。

また、アクシズ奪取の為の秘密裏の交渉の際、
地球連邦政府を甘く見ているグラーブを
シャアは、「現実に謙虚になれ、多少の強化能力で、
地球連邦政府を潰せると思うな」と窘めていた。

(憶測なので、間違っている可能性も高いが)
窘めるということは、ちゃんと注意すれば、
グラーブは、自分の言葉を聞き入れることが
できるということをシャアは認識しているのだと
思われる。

プルやプルツーでは、
普通に窘めても、「はい、そうですか」と
すんなり言う事を聞きはしなかっただろう。

アクシズの攻防戦におけるアムロとの戦いの際、
グラーブは、人質という手段が使えなくなり、
自分が不利とみるや、何の逡巡もなく
後退した。

単純にサイコミュ兵器を使えるだけではない。
戦闘マシーンとして状況を冷徹に判断できる

強化人間として、強化すべき部分は
きっちりと強化できているということなのだと
思われる。

強化人間として
不安定な部分があることを否めなかった
マシュマー達が、同じ状況で、グラーブと
同じ行動をとれただろうか

さて、
いくらバランスよく強化されていたとしても、
シャアがグラーブを若いと評していた様に、

グラーブは、良くも悪くも若かった

アクシズをめぐる攻防戦の際、
グラーブは、
ケーラを人質にとり、
アムロに投降させようとするも、

アムロが、ほとんど不可抗力みたいな形で、
抵抗してしまったのを、意図的に抵抗したと
即座に判断してケーラを殺した。

これが、計算高いシロッコやヤザンなら、
もう少し人質を有効利用できたと思うが、
気性が激しく、若さゆえの過激さなのだと思う。

また、グラーブは、クェスに、
自分はネオ・ジオン軍内では信用されていない
ニュータイプ研究所にいただけで、
エリートだと同僚からやっかまれていると言っていた。

実際、グラーブは、シャアに窘められるだけでなく、
上官にも小言をよく言われたらしい。

それは、シャア達からみれば、
パイロットとしての戦闘力があっても、
グラーブには、まだまだ若くて、
謙虚さがないからだろうと思う。

また、同僚からやっかまれていると言っていたが、
単純に、エリートの強化人間だからという理由だけでは
ないと思う。

アクシズ攻防戦の前日、
出撃にそなえて英気を養う意味も
込められていたと思うが、
ネオ・ジオン軍内でパーティが開かれていた。

兵士達が酒を飲んで、
お開きも夜遅くなろうというパーティの中に、
少年少女といってもいい様な年齢のグラーブとクェスがいた。

しかも、クェスに惹かれていたグラーブは、
シャアの危険性を説きつつ、クェスに近づこうとしていた。
(もっとも、クェスからすれば、グラーブの言葉は、
単なる焼餅でしかなく、まともに相手をしていなかったが)

それをみていた
レズン・シュナイダーと2人の兵士が、
グラーブをつまずかせ、突き飛ばして、
その顎に、膝蹴りをくらわせた。

もともとレズン自身、
ニュータイプや強化人間を認めていなかった
(多分、大した実戦経験もないくせに、
突出した能力だけで、エリートだと称されるのが
気に食わないからなのかもしれない)

しかも、相手は、ガキとよんでも差し支えのない若者である。

そんなガキが、自分と同じパーティに参加して、
少女を振り向かせようとしていた。

レズンからすれば、生意気以外のなにものでもなく、
膝蹴りの一つでもくらわさずにはいられなかったのとだと思う。

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